2017年10月4日水曜日

なぜかしっくり受け容れられない高倉健の死。40億円のせい?



死ぬときはひとりと決めている。孤独死である。死ぬ間際までアレコレ指図されたりちょっかいかけられたりではたまらぬ。ひとり静かに思いをめぐらし霧に溶けるように虚空をたゆたっていきたい。あとは皆の衆、好き勝手に始末してくれればよろし。飛ぶ鳥跡を濁さず? そんなもの知らぬ。私は鳥ではない。あんまり臭くならないようにはしておくから。



だから孤独死なんて困ったことなのだ、とことさら問題視されているようであるけれども、いわせていただければそれは後始末がたいへんだという残された者のいいぐさなのである。死ぬほうの身になって考えれば、その死の直前までが大問題なのだ。本来静謐であるべきその時間をくだらない人間の行いや思惑で掻き回されるなど迷惑千万。



孤独死を完遂するためには金も愛も要らないけれども、ひとつだけ条件がある。ロクっちゃダメ。最期まで十分な明晰とそれを支えるくらいの体力は保っている必要がある。ロクった、しまったと感じたら粛々と死の準備に入ろう。野生の動物と同じである。どうしてそこまで考えるかというと、たとえばこれをお読みいただきたい。





◆『プレジデントオンライン』2017年10月2日配信
【40億円の遺産と雲隠れ「高倉健」養女の謎】

《2014年11月、俳優・高倉健が83歳で亡くなった。しばらくして週刊誌などが小田貴という養女の存在を報じた。養女は、40億円といわれる遺産を受けついだが、その死を実妹にも知らせず、いまだに遺族には会おうともしないのだという。名優の謎に迫った『高倉健 七つの顔を隠し続けた男』(講談社)の筆者・森功氏に、元「週刊現代」編集長の元木昌彦氏が聞いた――。

〈— 略 —〉

2014年11月10日悪性リンパ腫で死去、享年83。死後、しばらくしてから、彼に養女がいたことが報じられた。小田貴という女性だ。高倉の最後を見届けた唯一の人間。40億円ともいわれる遺産を受け継いだ。

だが不可解なことに、彼女は高倉の死を福岡にいる高倉の実妹にも知らせず、死後2日で火葬してしまったのである。実妹が、遺骨を分けてほしいというと、遺言で散骨してくれといわれたからと断っている。

彼女の「奇行」が週刊誌で報じられるようになる。生前、死んだらここへ入ると高倉がいっていた鎌倉霊園の墓地を更地にしてしまった。ここには結婚していた江利チエミがはらんだが、事情があって産めなかった水子墓もあった。

クルマ好きで、多いときは20台ぐらい所有していたといわれる高級車も売り払い、手を入れれば立派に使えるクルーザーも解体してしまった。高倉との思い出が詰まっていたであろう世田谷区瀬田の家も壊して、新築した。

なぜ、そうまでして高倉健という俳優が生きた痕跡を消し去ってしまうのだろうか。ファンならずとも疑問を感じてしまうのは無理のないことであろう。

その謎に挑戦したノンフィクションが講談社から出版された。『高倉健 七つの顔を隠し続けた男』、書いたのはノンフィクション・ライターの森功である。

〈— 略 —〉

森は、養子縁組の際の入籍申請書類を見ている。養女になった貴の母親と、高倉の従弟(高倉プロの専務・当時)のサインがある。

だが不思議なことに、高倉の本名である小田剛一のふりがなが「おだたけいち」ではなく「おだごういち」になっているのだ。それも従弟のところには、何も書かれていない申請書を持ってきて、サインしてくれといわれたというのである。

高倉の実妹や親族たちは森に対して、高倉の死を知らされなかった悔しさを隠さない。いまだに養女とは会えず、弁護士を通してくれといわれているそうだ。なぜこうまでかたくなに実妹や親族を拒むのだろう。

そのくせ、高倉が死ぬ直前までCMに出ていた九州の会社には飛んで行って、高倉の死後もCMを放映してくれと、彼の死をマスコミ発表より早く知らせに行っている。週刊誌のインタビューにも答えているのに、生前高倉ときわめて親しかった人間たちとは会おうともしない。

貴の経歴も、高倉の出会いもよくわかっていない。仕事をしていた「チーム高倉」のメンバーも、彼女の存在をほとんど知らなかったという。森によると、貴は貴倉良子という名で女優やテレビリポーターをしていたそうだ。大部屋女優から、ホテルジャーナリストに転身しているという。

知り合ったのは1990年代後半。どうやら香港のホテルで知り合い、その後意気投合したらしい。彼女に会った数少ない人間も、彼女は家政婦だと思っていたと語っている。

親族たちが、高倉に何か異変があったのではないかと気づき、電話をあちこちにかけた。それを知った貴は、「バレた、どうしよう」と慌てふためいたそうだ。そして、高倉の匂いを消すかのように家を壊し、墓を更地にし、愛車やクルーザーも処分してしまったのだ。

こんな話がある。棺桶をどうしようかという話になった時、貴は、「一番質素なものでいい」といったそうだ。さすがにそれはないだろうということで、従弟が桐の上等なものにさせた。

昨年末からステーションギャラリーで「高倉展」が始まったが、それを皮切りに全国でイベントを行っているが、人前に出ないわりにはそうしたことには熱心なのだ。

さらに不思議なことに、生前高倉と親しかった人間たちが、口裏を合わせたように、かたくなと思えるほど、高倉との思い出を語らないのだと、森はいった。

森にいわせると、結婚ではなく養女になったのは、高倉健の遺産だけでなく、これからも入ってくる映画の権利など、もろもろの収入も手に入れられるからだそうである。

私にはよくわからないが、もしそうだとしたら、法律に詳しい人間が彼女の後ろにいるのだろうか。疑念は膨らむばかりである。森は、彼女がそうした行動に走った理由について、こう推測している。

「心の底で燃やし続ける瞋恚(しんい)の炎が、彼女を駆り立てるのではないか」

〈— 略 —〉

有名になればなるほど孤独になる。その孤独に耐えられない人間は、その道を選ぶものではない。高倉健なら、そう答えるのではないか。》





いえいえなにも自分を高倉健と同列に語ろうとするほどの冒険野郎ではございませぬ。



文中の「瞋恚(しんい)」とは激しい怒り・憎しみ・恨みのことである。私も高倉健の養女・貴の特異な行動の理由はこれだと思う。これしかない。棺を「一番質素なものでいい」といったということだけであまりにも明白だ。



のみならず生前住んでいた家や死んだらそこに納まると語っていた墓所さえ解体したということであるから、貴の感情は生理的な嫌悪感にまで深まっていたのであろう。と思う。



貴は高倉健の身近にいた約20年間のどこかで愛想を尽かし、それからあとはいわゆる典型的な後妻ビジネスの軌跡をたどったわけである。記事ではふれていないけれども、貴が高倉健の養女になったのは2013年5月。亡くなる1年半前。自分の名前の読み方もわかっていない女が娘になるのはどんな気分だろう?



「有名になればなるほど孤独になる。その孤独に耐えられない人間は、その道を選ぶものではない。高倉健なら、そう答えるのではないか」と元木昌彦は記事を締めくくっているけれども、いいように扱われる末期の哀れに有名も無名も関係はない。宇津井健(享年82)、やしきたかじん(64)のときと同じ匂いがする。



おっと貴という人物、かなり厳しくプライバシーの管理などもしておられるようなのでこのあたりにしておこうっと。



成年後見人制度がある? だから私は口出しされたりするのはイヤなのである。一時期はなかなかいい制度だと思ったけれども、その後あれこれ見聞きするうちに欠点も見えてきて、いまはあまり信用していない。というか結局運用しているのは人間なので、疑り深い私には不向きだという元も子もない結論に達している。



たとえば以下のようなニュースをご覧になったことはないであろうか?





◆『現代ビジネス』2017年9月29日配信
【突然失踪、財産も消滅…91歳女性が語る「お家は役所にとられたの」 成年後見制度の深い闇】

《 〈— 略 —〉

昨年、成年後見制度利用促進法が成立したのを受け、全国の自治体が成年後見制度の積極的な活用に向けた取り組みを進めているが、それにともなうトラブルもまた、続発している。

問題は行政が、成年後見制度を「何のために」活用しようとしているのか、だ。


実は、内閣府の有識者会議である「成年後見制度利用促進委員会」の議事録を見ると、繰り返し議論されている論点がある。それが、「成年後見制度を利用した空き家対策」なのだ。

「後見の杜」代表の宮内氏は、今回のケースでも行政にはそのような意図があったのではないかと指摘する。

「行政側は、おばあちゃんがトラブルを抱えていると知ったとき、この際、成年後見人をつけてしまえば、彼女が所有する空き家の処分という、区の長年の懸案も一気に解決できる、という思惑をはたらかせた可能性があります。ちょうど、おばあちゃんの財産が怪しい男性に利用され、お金の問題が浮上してきたということが分かり、区に営業をかけている弁護士らと協議して、半ば強引に後見に踏みきったということではなかったかと考えられるのです」

91歳の女性自身は、後見人がついたことは自分の意思というよりも、「そんなシステムになっているのよ。役所だとかそういうところで抑えちゃって」と話していた。つまり、一連の経緯の中で、誰かが「こういうときは、後見人をつけるものですよ」「それが当たり前なのですよ」という説明を彼女にしているのだ。

「おばあちゃんには後見人が必要だと診断した医師も、そうした行政サイドの意向を酌んで『後見相当』の結論を出した。そして今回のケースでは、おばあちゃんには家族がいないのですから、本人以外の誰かが家裁に後見開始の書類を提出したはずです。

家裁もまた、おばあちゃん自身への調査なしの、いわゆる『手続き飛ばし』で後見の審判を出した可能性があります。実は、こうした行政側の忖度の連鎖による『手続き飛ばし』は、全国的に増加しているパターンなのです」(宮内氏)

 〈— 略 —〉》





いいのよいいの、成年後見人などいなくても。もしかして万一、ヨボヨボのジジイになってから年の離れた若い女と結婚するぞーい、などとなれば厳しく指導されるに決まっているし。実はここだけの話、曾祖父がそれをやらかして財産すべて身ぐるみ剥がれたという先祖の尊い実績もあるのである。ひい爺さま、楽しかったろうなあ。



どうしよう? 悩む必要はない。若い後妻などくるわけがないのだ。だいいち前妻をどうする? 孤独死一択!! 最期はやっぱりひとりDeath!!(了)




OCN モバイル ONE データ通信専用SIM 500kbpsコース


CMで話題のコスメやサプリがSALE中☆


【DHC】最大70%OFFのSALE開催中!





0 件のコメント:

コメントを投稿