2017年10月3日火曜日

日本にだって銃を乱射したい気分のヤツはいっぱいいるさ



またアメリカで銃乱射事件が起きた。ラスベガスの地元警察の発表によると、屋外のカントリー・ミュージックのコンサート会場にいた約2万2000人の観客のなかの58人が死亡、515人が負傷している。“銃乱射事件としてはアメリカ史上最悪の死者数”だそうだ。



アメリカでは去年6月にもフロリダのナイトクラブで“犯罪史上最悪の銃乱射事件”が起きている。このときは死者50人、負傷者53人であった。



銃の規制に強硬に反対し続けている圧力団体・全米ライフル協会や、銃はアメリカ人にとってアイデンティティの一部、みたいなことをいう人たちはまた「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」ですませてしまうのであろう。



「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ(Guns don't kill people, people kill people.)」は全米ライフル協会のスローガンである。しかし正確には、控えめにいっても「 銃が人を殺すのではない、人が人を簡単に殺すのを手伝うのだ」であろう。



日本人にとっても同じように日本刀はアイデンティティの一部である。しかし誰も彼もがそれを持ちたがるわけではない。アイデンティティはモノではないのであるから、それをシンボリックに担う一部を所有することで保障されるものでもないとわかっている。



たしか「銃が人を殺すのではない、人が人を殺すのだ」というフレーズはそのむかし、電話で強盗の相談をしたヤツがいるというので電話会社を相手に訴訟が起こされたときに「電話が強盗を犯すのではない……」という判決が出されたことに由来しているのだった。と思う。



強盗の相談がいくら簡単・便利になったからといって電話に罪を着せるわけにはいかないけれども、人が人をとてもお手軽・簡単・便利に殺せるようになるのであれば、銃を放っておくわけにはいかない。人はいつも冷静とは限らないし、その瞬間に引き金を引いてしまえばもう元には戻れない。



銃は“終わらせる”道具だ。憎たらしい減らず口や、邪魔な手出しや、呪われたような人生を一瞬にして終わらせる。ショート・カットするのである。そういう意味ではとても現代的な道具であろう。



現代日本のショート・カットの例である。





◆『トピックニュース』2017年10月1日配信
【古市憲寿氏がコンビニでの現金支払いに痛烈「今どき現金を使うのって頭悪い人」】

《 1日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、社会学者の古市憲寿氏が、会計時に現金支払いする行動に痛烈な指摘をした。

番組では、インターネット上で盛り上がる話題について出演者が意見を交わしていった。内容は「会計が680円で1180円出したら、女性に『そういう出し方する男は気持ち悪い』と言われた」というもの。さまざまな意見が出るなか、古市氏は「でもこれ、電子マネーで払えばいいじゃないですか!?」とバッサリ切り捨てたのだ。

松本人志が「論点がかわっているわ」とツッコむも、古市氏は、基本的に現金は汚いとし「汚いものを触れたくないので、できるだけ電子マネーで払うようにしています」と自身の行動を説明する。

ここで、司会の東野幸治が「こういう発想が全くない?」と聞くと、さらに古市氏は「だって、コンビニで今どき現金を使うのって頭悪い人じゃないですか!」と意見したのだ。古市氏の発言に、東野はすかさず「俺や! 頭悪い人ってどういうことやねん!」と声を荒げ、笑いを誘っていた。》





ま、さすがは「だって女の人ってヘンな液体とか出てくるでしょ!」と絶食している古市憲寿(32)である。お金は誰が触ったものかわからないし汚いので電子マネーをつかえばいい、というところまではわかる。しかしそのあとに「だって女の人ってヘンな液体とか出てくるでしょ」と同様のショート・カット発言が出るのである。



「だって、コンビニで今どき現金を使うのって頭悪い人じゃないですか!」。真骨頂である。自分は電子マネーをつかえばいいのにと思うけれども、現金をつかう人は頭が悪い、とくる。そうくる? ふうん。“(コンビニで)現金をつかう人”から“頭が悪い”までにいき着くにはいくつも弁証しなければならないものがあるでしょ。“バレバレのカツラをかぶっている人”と“頭が悪い”のあいだよりもたーくさん。



とりあえずキャッチーなフレーズ、切り取りやすくインパクトのある言葉を吐いて注目を集めるのがマスコミ言論の最も初歩的かつゲスな手法である。上西小百合はこれだけで生きている。サウンド・バイツとなって膾炙したものはまだひとつもないけれども。



結果として、たとえばキャッチ・コピーばかりが氾濫してボディ・コピーがない、というような事態が発生している。ボディ・コピーがない。書けない。「だって、コンビニで今どき現金を使うのって頭悪い人じゃないですか!」「だって、女の人ってヘンな液体とか出てくるでしょ!」。世のなかを知らぬ子どものセリフである。



おっとこういってすませてはいけないのであった。古市憲寿は無邪気に自分の感覚を信じ過ぎている。極端な話、現金を握ると気分がよくなるという人間もいるのである。カードじゃダメ。お札をペタペタ全身に貼って寝るのが快感なのである。



いやマジメな話、電子マネーはもちろん金融は一切信用しない、というか嫌う人はけっこういる。それはそれでいいでしょ。エラそうに人さまのやりかたに口出しするな。もっとツラになじむヅラかぶれ。



もとい、ボデイ・コピーが書けない、自分の考えや感情を言葉できちんと説明できないとどうなるかといえば、キレる。キレてバンバン!! である。それだけの理由ではないけれども、いまの日本が銃社会であったら、と考えるととても怖い。(了)



OCN モバイル ONE データ通信専用SIM 500kbpsコース


CMで話題のコスメやサプリがSALE中☆


【DHC】最大70%OFFのSALE開催中!




0 件のコメント:

コメントを投稿