2017年10月21日土曜日

こっそり習近平をもてあそぶ中国若者のいけないゲーム



中国南部の高速鉄道の駅頭に大日本帝国陸軍のコスプレをし、刀のようなものを振り回しながら「バッカヤロー!」と叫ぶ男が現れたというお話を10月14日付の当ブログに書いた。「インターネット上で有名になりたかった」からだという。



まあまあ共産党独裁の赤色中国もサバけてきたもんじゃのうと思っていたらまた見つけた。今度のネタは習近平国家主席(64)である。





◆『産経新聞』2017年10月20日配信
【【中国共産党大会】習近平氏演説にひたすら拍手ゲーム 中国で配信、プレイ数12億回】

《 中国で今週、習近平国家主席の演説にひたすら拍手を送るだけのスマートフォン向けゲームアプリが配信され、若い中国人を中心に人気を集めているようだ。

AP通信は20日、同アプリのプレー回数がわずか3日間で12億回を突破したと伝えた。

ゲームの名称は「偉大なる演説 習近平氏に拍手を」。習氏の演説動画が流れ、画面上に現れる拍手ボタンを19秒の制限時間内に何回押せたかを競う内容だ。記録はソーシャルメディアなどで共有され、他のプレーヤーと競うこともできる。制限時間の19秒は、18日に開幕した中国共産党大会が19回目であることにちなんだものとみられる。

APは「一般の若い中国人は約3時間半に及んだ習氏の演説には細心の注意を払わなかったかもしれないが、ゲーム上では習氏に喜んで拍手を送っている」と揶揄した。》





なかなかアナーキーな感じでナイスである。実物を見ていないのでよくはわからないけれども、19秒間トコトコと拍手ボタンを押すだけのゲームであるから、押すことでなんらかのカタルシスが得られる仕掛けがなければならない。そのデキが人気を左右する。



そんな仕掛けがこの場合は“中国共産党大会で演説する習近平”であったわけである。つまり“中国共産党大会で演説する習近平”に19秒間で何発ぶち込めるか、のゲーム、要するにシューティング・ゲームだよねえ、と私は思うわけである。



演説止めろコラコラコラ、るっせーんだよオラオラオラ、えっらそーによドガガガガ。でもってついでに拍手で演説をかき消してやろうくらいの嫌がらせ気分なのであろう。と思う。



こんなこと以外に中国の若者が拍手ボタンを押し続ける理由があるのであろうか? 習近平および中国共産党指導部への意趣返しがこのゲームの駆動力なのである。なかなかしたたかなやり口である。



そこのところをわかっていてAPはこの記事を配信しているのかは不明だ。「習氏の演説には細心の注意を払わなかったかもしれないが、ゲーム上では習氏に喜んで拍手を送っている」とはなかなか微妙な書き方である。



これをたとえば習近平の代わりに安倍晋三(63)をキャラクターに立てるとどうなるであろう。日本版である。衆議院議員総選挙はこれで48回目であるからもち時間は48秒とする。演説の場所は田んぼのなかの選挙カーの上である。習近平とは比べものにならないほど地味だけれども、そういう場所がお好きなようなのでしかたがない。



「皆さん、この選挙は、北朝鮮の脅威に対して、いかにして国民の命と幸せな暮らしを守り抜くのか、それを問う選挙です」「少子化をいかにして乗り越え、子供たちの未来を切り拓いていくか、それを問う選挙です」



私は拍手する気にはならないし、拍手を銃かなにかに見立てるというのもピンとこない。私の場合、そういうメタファを働かせる隠微な想像力すら枯れてしまっているようだ。であるからなにかもうひとつ仕掛けが欲しい。安倍晋三の場合、ただ1人でしゃべっているだけではゲームの駆動力になり得ない。



そうだ、ここはもしかして逮捕・再逮捕、起訴・追起訴のあとも大阪拘置所に入れられっ放しらしい籠池泰典(64)にご登場いただこう。拍手の累計数が多くなるとソロリソロリと下手から安倍晋三に接近し「私は“詐欺を働く人物”ではない」とかなんとかいいながら抱きついて二人仲よく天国へと召されるのである。



ゲームのタイトルは「偉大なる愛妻家 安倍晋三氏と籠池泰典氏に拍手を」である。どうであろう。これでまだ本家・中国版ほどのアナーキーさを感じられないのは、やはり日本は平和だということなのであろうか?



最近、なにかとても大切なことを誤摩化されてしまっているようでひどく気になる。(了)




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