芸能界はコトブキ続きである。およそ過去2ヵ月間の主なところを拾い上げてみるのである。しかしなにぶん思いつくままであるので、ここに紹介できなかった方々には、ぜひご容赦をいただきたいのである。
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めでたく結婚したのは、8月22日の堀北真希(26)と山本耕史(38)にはじまって、国分太一(9月11日・41)、高嶋政伸(9月16日・48)、千原ジュニア(9月28日・41)、福山雅治(9月28日・46)、麒麟川島明(9月29日・36)、そして10月4日の田中裕二(50)と山口もえ(38)、といった具合である。
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さらに加えて、北川景子(29)とDAIGO(37)の結婚が来年1月で確定したのである。また『スポーツ報知』によると、片岡愛之助(43)と藤原紀香(44)も3月に結婚する方向で動いているらしいのである。愛之助と紀香はこれからまだ何があるかわからないのでさておくとしても、ブームといってもよいくらいのおめでたぶりである。
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やはり愛之助と紀香についても少しふれておくのである。『スポーツ報知』の記事に事実として書かれているのは、「2人はすでに、歌舞伎関係の後援者ら親しい関係者に結婚する意向であることを報告」していること、そして9月に紀香の実家を訪れて両親に「結婚を前提にした交際をしています」と挨拶した、という2点だけである。
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肝心の愛之助の養父、片岡秀太郎(74)の名前はないのである。「歌舞伎関係の後援者」がいったい誰のことかもわからないのである。これでは、この記事がいう「早ければ来年3月にも結婚」を鵜呑みにはできないのである。
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疑り深い私は、また紀香のリークか、と思ってしまうのである。そうすると、紀香の意図に反して、あまりのゴリ押しに愛之助が愛想を尽かしてしまうのも時間の問題なのである。愛想尽かし之助なのである。
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で、コトブキブームである。まさかジャニー喜多川(83)のお調子こき発言が思わぬ影響を及ぼしているわけでもないのである。「(国分太一の結婚は)当たり前だと思いますよ。よかったと思います」「(所属タレントは)遠慮なく適齢期になったら結婚すべきです。将来、子どもも必要だしね。人として当然のことです」のことである。
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大野智(34)の同棲疑惑報道→「2度と会うことはありません」謝罪会見を経たいまとなっては、このジャニー喜多川の発言は線香花火よりもはかないのである。性格が悪いので他人の失態はしつこく蒸し返すのである。
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コトブキブームの底には、いまの芸能界の極端なテレビ依存体質があると思うのである。歌手も俳優もお笑いも、とにかくテレビで顔を売らないことにはお話しにならないという風潮に長く支配されているのである。
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しかしいまテレビではそれぞれの芸を披露する場所がほとんどない、あるいはかろうじて残ってはいても、すっかり影響力を失ってしまっているのである。ドラマもダメ、歌番組もダメ、もちろん本格的なお笑いネタ番組もダメ、なのである。
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すると芸の代わりに何を売るかというと、個人的な話題、プライバシーである。ファン離れを怖れて結婚を控えたにしろ、テレビからお呼びがかからなくなったらお終いなのである。
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それなら結婚、出産、子育てとなるか、別居、離婚となるか、とにかくその都度、話題を提供して使ってもらうほうがよいと考えるわけである。というか、そういうふうに嗅覚が働くのである。もちろん、その前にはさんざん恋愛のニュースは提供し尽くしているのである。物議をかもす発言のスキルがない、という但し書きも入るのである。
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つまり、いまのほとんどの芸能人は、オマケのほうが立派で大きい食玩みたいなものなのである。そしてテレビ全体がリアリティショー化しはじめているのである。面白ければけっこうである。けっこうなのではあるが、いつか「スター」はどこにもいなくなるのである。あ、もういなくなってしまっていたのである。(了)





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