バーニングプロダションの周防郁雄会長(74)が、藤原紀香(44)に激怒しているのだそうである。例の片岡愛之助(43)との結婚問題でである。最初からまったくあずかり知らぬという会長のいいぐさは、いまさらの掌返しで、あまりにもひどい自分勝手ではある。しかしとにかく紀香、結婚はダメだし後ろ盾はなくすしで、大ピンチなのである。しかも誰も同情もしてくれてはいないようなのである。
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郁雄が激怒しているという以上、もう強引なプッシュはしてもらえないわけである。大女優ぶることもできないのである。それだけならまだしも、芸能界を干される可能性だってあるのである。とりたてて芸のない紀香だから、まったく抵抗のしようもないのである。なすがまま、されるがままに外洋の果てまで流されるしかないのである。
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で、それではあまりにも可哀想というので、それでは、私が愛之助以上のお相手を捜してあげましょう、というのが、今回の記事の発端である。しかし難しいのである。そのつもりになっていろいろ読み返してみると、紀香、結婚不適格者なのである。というより、たいへんコミュニケーションがとりずらい人なのである。
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たとえば、「愛之助も紀香の指導でエステやスポーツジムに通っているが、服装や仕事にまで口を出し始めて、愛之助が辟易しているという話もある。過去にも、紀香のこうした言動に嫌気が差して距離を取っていった男は枚挙にいとまがない」(ワイドショー記者)という証言である。
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紀香は、相手がすべて自分のいいなりにならないと気がすまないのである。しかも脳内皇族、脳内ロイヤルである。自分の考え、やることは決して間違っていないと固く固く信じ込んで疑わないのである。間違っているのに。
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したがって、結婚の相手として候補に挙げられそうな人物は、さんざん考えたあげく、たった1人しか思い浮かばなかったのである。そしてそれならば、苦肉の策、いや次善の策として愛人という手もあるのではないか、と考えたわけである。以下、渾身の思いつきの数々、ご検討いただければ幸いである。
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11月9日、28歳の会社員、平井泰臣容疑者 が、兵庫県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。男は、幅55cm、深さ約60cmの側溝に潜り込み、長さ35cm(側溝の敷設方向に)の格子状のフタ越しに、じっと上を見詰めていたのである。あとでよく見ると髪型がマッシュルームカットだったらしいのである。キノコである。股下の巨大キノコ。
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犯行は暑いさなかの8月16日、JR摂津本山駅から約70メートルの郵便局前で行われたのである。側溝はタイルブロックを敷いた舗道に埋め込まれており、外から覗くと、男の腕と頭だけが見える状態だったのである。周囲は商店などもあって日中は人通りの多いところらしい。
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そんな場所なので、人目を避けるために男は午前3時にやってきて側溝に体を潜らせ、スタンバったのである。逮捕されたのは午前7時50分ごろである。したがって約5時間も潜っていたわけである。恐るべき情熱である。おっと、目的はスカートのなかの覗き見だという。
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ということは、男は発見、逮捕に至らなければ、また再び深夜になるまでそこに潜んでいなければならなかったのである。というか、たぶんあらかじめそういうつもりで潜っていたのである。食事はともかく排泄はどうするのだろう? 実はこの男、2013年の6月にも別の場所でまったく同じことをやらかして逮捕されていたのである。であるから、今回はきっとなにかアテンドなどの対策を施していたに違いないと思うのである。
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で、たぶんこの男は、裸の女よりもスカートのなかのパンストだとかパンツだとかが好きなのである。しかも、座っている状態よりも絶対に立って歩いている状態のほうが興奮するわけである。立ちパンインスカートである。パンストの下でぬく〜くなっているパンツのどこがいいのか、と不思議である。
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現場の写真を改めて見ると、約 55cm×35cmの格子状のフタは歩道の進行方向に対して約45度の角度で敷設されているのである。ちょうど跨いで通り過ぎるの恰好になる。男にとっては、通りかかる女の体形、年齢その他もろもろを選べないのさえ譲歩すれば、願ってもないスイートスポットであっただろう。
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そしてなんと、男は前回の逮捕時に「生まれ変わったら道路になりたい」と語ったのだそうである。あっぱれである。自分の上を無数の立ちパンインスカートが闊歩することを夢想しているのである。お前の体の上を通り過ぎた立ちパンたち、である。ついでにうつ伏せの状態で道路になってしまえばいいのである。
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こんな話、スピードワゴンの小沢一敬(42)なんかが好きそうである。「橋よりエラい。なぜなら橋にたどり着く前に道路は必要だから」とかなんとか、そこらの工事車両に頼んでベッタリ、足先から一寸刻みに踏みつぶしてもらいたくなるようなことをほざくであろう。
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この、28歳の男の事件で思い出すのは、フェリーニの大女趣味とか、有吉弘行が好みのタイプを聞かれて答えた「でっかい女」とかである。こちらもだいたい視線は仰角を保つのである。
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しかし、今回の男のような窃視症ではなく、被虐嗜好のうちの巨女願望とか、圧殺願望とか呼ばれるものである。女に踏みつぶされたいのである。これらすべてを取り上げて、パンツとかデブとか尻とかに着目すれば、いずれもフェティシズムともいわれるものである。
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ちなみに『The X-Files』のSeason2に出てくる『宿主』は強烈であった。下水道に住んでいるプラナリアだかウズムシだかのバケモノの話である。人を襲ってそんなものの卵を産みつけたのである。あと、スティーヴンキングの『IT』も、映画では歩道の縁石の下の下水口から奇怪なピエロが覗いているシーンからはじまったような気がするのである。下水道とか排水溝は助平な気持ちで安易に潜り込むところではないのである。
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フェティシストの男は意外なほど多い。もしかするとマザコンと同じくらいかもしれない。とすると男全員である。私の知り合いにもピンヒールフェチや太腿フェチ、痩身腹筋フェチ、首筋の匂いフェチなどがいる。
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太腿フェチは、裸の太腿で顔を挟まれると、思わず「クウっ」と悦びの声が出るのだそうである。痩身腹筋フェチは腹筋の上に血管が走っているのが目に留まっただけでドキドキするそうである。ピンヒールフェチは、ただただ跪いて舐めたいのだそうである。
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で、だいたいの場合、自分の妻に面と向かってそんなフェティシズム欲求を告白するのは難しいものである。「バッカじゃないの」と軽蔑し切った目で一蹴されるのがオチである。しかも不幸なことに、フェティストにはこれの金銭での解決を嫌う傾向が強いのである。ただ願望が物理的に実現されればいいわけではないのである。ロマンチックなのである。
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ではどうすればいいのか? そのはけ口は、きっと愛人である。金にモノをいわせる点ではさきほどの話、いわゆる風俗などと変わりはないのである。ないのではあるが、よりパーソナルというか、若干の精神的な交流もあるわけである。ないか。ともかく、態のよい売春みたいな結婚と較べてどっこいどっこいなのである。
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ともかく、こういうフェティシズム、ささやかな変態性欲、性的倒錯を満たすため、というのが、パトロン側から見た現代の愛人のスタイルだろうと思うのである。かつてのようにすっかり囲い込んで唄、踊り、三味線を習わせ、という本格妾の時代ではないのである。たとえばの話、月10万円で週1回、履いているパンプスをなめさせてくれ、というようなものである。
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そもそも、自分の妻と同じように「バッカじゃないの」といけしゃあしゃあ口にするような女を愛人にする意味などまったくないのである。1人だけでもうほとほとウンザリなのである。自分の妻にはできないこと、たとえばつまらないバカ話に愛想よく3時間つきあうこと、ただそれだけでも小遣いを渡す価値はあると考えるのである。
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しかも、全人格的に付き合わなくてもいいぶん、お互いにそうとうクセのある者同士でも大丈夫なのである。誰にとっても、ぴったり性格がマッチする相手が、そうそう簡単に見つかるわけはないのである。であれば、パンプスだけの関係、太腿だけの関係も合理的といえば合理的なのである。
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で、ようやく藤原紀香である。紀香は、いろいろと性格に問題があるので、まさに愛人向けだと思うのである。それでも、おそらく耐用時間は1週間のうち2時間程度ではなかろうか、とも思うのである。ともかく紀香、結婚なんかは諦めて愛人の道を選ぶべきなのである。誰かをパンツの果てまでいいなりにしたいのなら、そういう自分も愛人をもてばいいのである。たぶん高くつくが。
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おお、そのまえに、これから紀香が結婚するべき、というか結婚できると思える男を紹介しておこう。それは世界にただ1人、愛之助の養父、片岡秀太郎(74)である。妻帯者であり、略奪婚にはなるが、強烈なエロ男なので可能性がゼロではないのである。ここの父子は、本当に無限エロ地獄の餓鬼なのである。
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なにしろ秀太郎は、あまりの変態ぶりに前妻に逃げられた男なのである。日活ロマンポルノのSM作品にその妻を出演させようとしつこく交渉したのである。その前に実際に出演させてしまったふつうのロマンポルノ『軽井沢夫人』(1982)では、カメラ片手に撮影現場から動かず、おおいにひんしゅくをかっていたのである。
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これくらいになると、紀香でも、どんなに性格に問題があっても、エロ仕掛けで落とせそうな気もするわけである。それ以外に接点のない夫婦になればいいのである。しかも結婚した暁には、愛之助の義理の母という関係になるのである。プライベートでは当然、愛之助よりも上の立場である。最高じゃん、紀香。
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では、愛人である。紀香の場合はなにフェチにマッチするのであろうか? と考えるわけである。私の勝手な提案であるが、大顔フェチである。いや、もうしわけのないことである。おっしゃる通り、もう面倒くさくてどうでもよくなっているのである。
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しかし脚フェチとか尻フェチとかおっぱいフェチとかを許した場合、また高慢ちきでエラそうな紀香が蘇ってくるのである。であるから2度と立ち上がれぬくらい屈辱的なフェチのイケニエでなければならないのである。
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大顔フェチ、目が悪くなった年寄りでも、顔がはっきりどちらに向いているか判断できていいのである。なにしろ紀香は、顔がデカすぎてプールでバタフラィを泳いだら顔で水を漕いでしまい、後ろに進んだという女なのである。深々と頭を下げて挨拶をしたら突風を起こして何人もなぎ倒したという女なのである。シャワーを浴びようとしたら自分の頭の上まで手が回らなかった女なのである。
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で、紀香を愛人にすると1年365日、昼夜を問わず、気が向いたときに月見ができるのである。紀香を壁際に立たせ、顔面に照明を当てれば、それで満月の代わりになるのである。頭にうさぎのぬいぐるみをのせるのもなかなかオツなものであろう。そう、藤原紀香という女優、もともと書き割り程度の仕事しかできないヤツだったのである。郁雄もようやくそのことに気がついたのかもしれない。(了)


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