腹が立つ。腹の立つことばかりである。原野龍子である。ここ数日、風邪で具合が悪いので、なおさらイライラが募る。頭もクラクラする。松本人志、矢口真里、藤原紀香、片岡愛之助、ヒロミ、長州小力……。まったく、どいつもこいつも、である。絡む相手が貧弱? 考え直すのもメンドくさいのである。具合が悪いのである。
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ともかく、最近の芸能界、および芸能人のつまらなさである。みんな小粒で小利口。本当はバカなのに。たとえば最近一種の流行みたいになっている“ブレイク時の収入”というものがある。
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思いついて調べてみたら、案の定、ここ7年以内の収入の告白はひとつもないのである。つまり税務上の時効(5年、不正があった場合は実質7年)を見切ってネタにしているわけである。クソ面白くもない。目についたのは、ヒロミ(50)月収6000万円とか、同じく長州小力(43)2000万円とかである。
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わざわざ税務署に睨まれたくないのはあたりまえ、とはいうが、つまらん。つまらん、つまらん、まったくつまらん!!(by大滝秀治、享年87)私は芸能界や芸能人に規格ハズレ、ケタ違いを見たいのである。板東英二(75)? あんなものただのガメツいオッサンである。私のなかではもう芸能人でさえない。
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小利口、小賢しい。バカのくせに。とくにヒドいのが松本人志(52)である。『ワイドナショー』(フジテレビ)なんかやってるばかりに、バカ丸出しである。安保法制について「こういうことは中国に向かっていったほうがええんちゃう?」である。笑える話なのだけれども、本人としてはちっともギャグではないのである。これ、ここのところしばらく、いちばんのアングリ物件である。
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説明しておくと、この議論は、人志が勘違いしているように、中国が攻めてくるかもしれないから自衛隊がもっと自由に活動できるようにしないと、という話ではないのである。だいたい、これから戦争しますよと断ってから攻めてくる国って実際あるのか? である。たとえば日本には攻めないから、といわれればそれで安心するのか?
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この議論は、いつでも戦争ができる体制を整えて自分のことは自分で守る「ふつうの国」になるのか、それとも戦争を放棄した「ふつうじゃない国」をめざすのか、という、国のあり方を決める話である。しかも議論の段階で議決は既定路線だったわけである。それを中国に聞いてどうすんのよ。
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まあ、いろいろ柄にもないことを仕事でいわされていたのだろうけれども、最近は少し調子に乗ってきたらしいのである。そのご意見番ヅラにまた腹が立つのである。人志の成れの果てができの悪いご意見番だったとはねえ。もう、おもしろおかしくかき回してやろうという意地も気迫もないのである。
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人志はハリウッド映画の商業主義についてもなにか語っていたのである。「ハリウッドは、なんかこう…テレビでいうところのゴールデンタイムの一番人気のあるテレビ局の番組作りに似てる」、「たくさんの人に観てもらって視聴率も上げて、満足度もそこそこ稼がないといけない」なのである。
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あったり前田のクラッカーである、ハリウッド映画はもともと商業映画である。そこで、そのなかで、大資本に対抗していろいろ知恵を絞る若手が出てきたりして面白くなるわけである。まあ、人志もハリウッド映画をそのように見ているというだけで批判しているわけではないのである。しかし、こっちは具合が悪いのである。
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そして人志「うーん…、ボクはちょっと苦手かな。だったら、僕はもうテレビ埼玉でいいかな。マニアックな小劇場のようなところでやるほうが僕にはどうやら向いている気がする」。バカも休み休みいえである。もう人志の映画なんかまともにかけるところは1館とてないのである。
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人志の『大日本人』(2007)から、『しんぼる』(2009)、『さや侍』(2011)、『R100』(2013)まで、なにかおかしいなあ、と思っていたら、人志、なんのことはない、映画というものがまったくわかっていないのである。
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映画というより「表現」か。「表現」がわかっていない。こういう人間は本当にはじめてである。これにはまったく驚く。つまり人志は映画監督以前に、映画の観客ですらない。ハリウッド映画の観客のほうが、映画について人志の1000倍はよく理解しているだろう。まあ、ゼロにいくら掛けてもゼロだが。
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で、映画に対する憧ればかりが、これまた並外れて強いのである。まるで蒸気機関車の迫力に目を丸くしている園児みたいなものである。いーなー、たけしさんいーなー、である。しかし園児がいきなり蒸気機関車をつくろうとしてもムリなのである。まわりが迷惑するだけなのである。まあ、今年はつくらなかったらしいのがなによりではある。
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人志はだからそんなくだらないムダなことは考えてないで、監督は誰かに任せて『大魔神』の主演、プロデュースをやればいいのである。保証する。ウケる。特殊メイクいらないし。バカ筋肉もようやく役に立つし。いいことづくめではないか。
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タイトルは『大魔神の瘤取り合戦』である。村の娘を泣かす悪どい浜田雅功(52)庄屋を踏みつぶしたりするのである。雅功「イタタタッ、イタいっちゅうてんねん。アホちゃうか」で死んでいくのである。雅功のセリフコレだけ。ここで日本アカデミー賞脚本賞は取れる。
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あと雅功の嫁(52)を姨捨山に捨てにいくシーンがあれば作品賞も取れる。そのとき回りを飛ぶカラスの役は野沢直子(52)である。あのチャンスに、ただ“映画”を撮っていれば何かはもらえたってことだよ、人志。
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で、なんだっけ、『ワイドナショー』だっけか。安保法制で話してるときに確か長渕剛(59)が「自衛隊の、あんないい若者たちを戦争に送りだしたくない。そうしないようにするのがオトナの責任だ」とかなんとかいってくれたのである。東日本大震災のときには本当に一生懸命によくやってくれた、と。
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だけど、そういう自衛隊なら戦車や戦闘機は要らないのである。ミサイルや大砲も。おもちゃにしては高すぎる。買ってもいいってことにしたのはアンタみたいなオトナのはずである。「そうしないようにするのがオトナの責任」ってどの口でいえる? バカ。
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あと、オールナイトライブならオールナイトで歌えよ。日付が変わってからノコノコ出てきてなんなんだよ。バカ。それで失神? いっつも口先だけなんだよ。剛、これからはヨワシって呼ぶよ。
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小利口、小賢しい。それに姑息っていうのもある。コ・ソ・ク。藤原紀香(44)が11月12日、銀座で『報道陣から「順調ですか?」と聞かれて、「はい」と返答。続いて「幸せですか?」の問いには右手でOKマークを作りながら「はい!」と答えた』(デイリースポーツ)のである。バカである。
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その前日の11月11日には、片岡愛之助(43)が大阪で『車の窓越しに報道陣の取材に応じ、「紀香さんとは…」と質問されると「順調ですよ~。順調って書いといてや~」と笑顔で会場を後にした』(スポーツ報知)そうなのである。うすら寒い。
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しかしそのまた前日の11月10日には、『事務所関係者が明かす。「紀香とバーニングの周防郁雄会長(74)との関係が、こじれているんですよ。なんでも、愛之助との報道があった際、周防氏が直接紀香に話を聞こうと何度も電話をかけたんですが、紀香が一切その電話に出なかったそうで……」』(日刊サイゾー)という記事が出ているのである。
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さらに『日刊サイゾー』は同じ「事務所関係者」の話として『「紀香の態度に激怒した周防氏は、紀香が渋々折り返しの電話をかけても、今度は拒否しているという状況。怒りはまったく収まっておらず、周囲も苦労しているようです」』とも報じているのである。
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つまり、バーニングプロダクション会長の周防郁雄がついに紀香を見放したととれる報道が出たとたん、2人は8月28日以来はじめて交際についての取材に反応し、肯定しているのである。もちろん口裏を合わせたウソである。コソクである。コソクきわまりないのである。
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まあ、紀香としてもまだ予定の仕事は入っているし、追いつめられたくないのはわかる。愛之助の付き合いのよさもわかる。だけど「OKマーク」ってなに? バカか。むかしコンビニで黙って OKサインをするとコンドームが出てきたってことはあったけどなあ、である。丸の大きさでサイズ指定。
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しかし紀香、愛之助と結婚できないのは、もう隠しようのない周知の事実なのである。まるで憐れなピエロである。事実として、紀香のマスコミ対応を担当していたバーニングプロダクションの“番頭”の姿がすでに紀香の現場にはなく、またスポーツ各紙のバーニング担当者も揃っていないのである。
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つまりどんなにやさしく見積もっても、具体的な結婚の発表の可能性など、いま現在はまったくないということである。そして、こんなつまらない記事を書かせるとは、郁雄の最後の親心、あるいは口封じとのバーターという気がしないでもないのである。だいたいこの時期、頼まれもしないのに紀香に「幸せですか?」なんて聞くバカな記者はいないのである。
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実際のところ、周防会長には掌返しでハシゴを外され、愛之助には逃げられ、という紀香のあまりの惨状にいささか同情心がわいてきたところだったのである。しかし、こんな子供だましの策士ぶりをまたまた見せつけられては、心底ゲンナリである。規格ハズレ、ケタ違いとは、こういうコソクな行いに対して用いる言葉ではない。
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こんなクソ面白くない芸能界において、ただひとり気を吐いているのが矢口真里(32)である。矢口真里ガンバレ。まずは規格ハズレ、ケタ違いの性欲がたいしたものである。そして打たれ強い。このごろでは、生きることすなわち打たれること、という達観をも感じさせる風格である。まるで世間の非難を呼吸して生きる新生物のようでもある。
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で、日頃のテレビを通しての観察よると、どうやら真里には粘膜がないのである。大発見である。全身どこも本革、ちがった外皮に守られているのである。したがって世間の常識などまったく入っていく余地などないのである。
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11月1日の『日曜ファミリア・映っちゃった映像GP』(フジテレビ)は、座敷童で有名な山形県の宿で熊切あさ美と語り明かすという企画であったのである。そこで真里「巻き返していこうよ!」とやたら威勢が良かったのである。しかしあさ美は気分が落ちる一方。ついに小さな声で「やられた側とやっちゃった側」と呟いたのである。
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しかし真里、そんなことはまったく意に介さないのである。いささか神妙に反省もまじえて自分のいいたいことをいってしまうと、あさ美の愚痴やぼやきには付き合わず、なんと一気に爆睡してしまったのである。ロケ中である。そしてついに座敷童の出る宿らしく大きなラップ音が聴こえたときには、負けじと大イビキをかいていたのである。
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真里、すごいじゃないか。「女性のハッピー生活をサポート」するWooRis(ウーリス)とかいう“Web メディア”の「嫁にしたくない芸能人は?」300人アンケートでも、真里は当然、堂々の第1位である。きくほうが野暮というものである。しかし得票率は40%なのである。2位は遠野なぎこの34%、3位は23%でダレノガレ明美なのである。
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真里、ぶっちぎりというわけでもないのである。しかもまあ、これはたぶん複数回答式だと思われるのである。つまり、真里は残り60%の男からはチェックを入れられなかった、つまり「嫁にしたくなくもない」くらいには評価されているのである。
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すごいじゃないか、真里。たぶんエロさの魅力だとは思うが。そしてこのアンケート結果は、私にいわせれば、数の上で1位:貞操重視派、と、2位+3位:ココロ重視派に2分されているのである。したがって、まっすぐ正直に生きよう派が嫌う藤原紀香はランクに上がってきていないのである。
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で、2位と3位を足すと56%なのである。ココロ重視派の選択のほうが「嫁にしたくない芸能人」には多いのである。貞操観念のない女でも、ココロが極端な女よりは「嫁にしたい」ということなのである。貞操観念のない女でも、というのは私も賛成である。イビキは不可、あんまりはっきりした寝言も不可である。
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いくら貞操であってもクズみたいな女は掃いて捨てるほどいるのである。貞操はなにも保証してくれないのである。そういえば、知り合いに、浮気性の女のことを「貞操帯のない女」という男がいるのである。間違ってはいないがコイツもバカである。(了)


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