2016年3月11日金曜日

口を開けばバカがバレる。ゲス川谷のいいわけ←文春'16.3.10





『デイリー新潮』などもろもろのおかげで、昨日からずっとイライラしているのである。男のおヒスである。で、こんなときゲスの極み乙女。なんか聴いたらもっとイライラするかもしれないと思って聴いてみたのである。『両成敗でいいじゃない』である。あーら。やっぱりすごーくイライラしたのである。



いちおうこんな私にもモノを考えるにあたっての基準というものがある。それによると『両成敗でいいじゃない』は、論理的な批評に値しないのである。いきなり強烈に絡んでしまって申しわけないのである。しかしマジメな話、こういうものにまでかかわりあっているヒマはないのである。はじめて聴いたゲスの極み乙女。は、予想以上にダメなシロモノだったのである。



自分で持ちだしてしまった責任上これについてなにかをいわなければならないとしたら、『両生類でいいじゃない』に改題をお奨めするとか、ゲス川谷の舌が全身を這い回るってどんな気分だろう、とか、ベッキーの背中が腐ってきたらしい、とか、その不貞腐れた小学生みたいなツラをなんとかしろ、くらいしかいうことがない。



音楽について語っていないって? だから、論理的な批評に値しないといっているではないか。であるから作品そのものにはふれないで、もっぱら作者なり演者なりについてなにごとかをいい募るしかないのである。きちん語るのは、“作品”についてだけに限定させていただきたいのである。



で、私にとっての“作品”とは、そこにひとつの世界、宇宙の全体があって、なおかつ人の考えや生き方に影響するものである。“作品”ではないものを絵や音楽や小説、パフォーマンスとして認めることはできない。



そういうわけで、申しわけないけれども、ゲスの極み乙女。の『両成敗でいいじゃない』は“作品”ではない。つまり音楽ではない。こういう状態のモノとしての『両成敗でいいじゃない』そのものについてムリヤリなにかをいうとしたら、自分を垂れ流すための仕掛け、くらいのところである。やっぱり作者、演者のほうに寄ってしまう。



 

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こんな私のようなロクでなしがゲスの極み乙女。のBlogなりTwitterなりに突撃していくとする。そこでゲス川谷の「ネットとかの『謝れ、謝れ』みたいな、言う人たちに対して、僕もそうなんですけど、ベッキーさんもそうだと思うけど、何か違うんじゃないか」(「週刊文春」2016年3月10日発売号)みたいな発言を引き出したとする。



ちなみに、ここでの「 ベッキーさんもそうだと思うけど」はほんとうに余計である。ベッキーとゲス川谷の立場は違うのである。もう何度も書いているが、まずはベッキーは1月6日の記者会見で“予定通り”「仲のよいお友達」というウソで押し通したことを、広くファンや視聴者に謝罪しなければならないのである。



ゲス川谷本人にしても、既婚者の自分がベッキーを伴って実家へ里帰りしたことが世間に知られればどんな問題に発展するかは、十分に推察できたはずなのである。であるからそれはきわめて軽率な行動だったのである。つまり、ベッキーは、たぶんゲス川谷が思っているよりも遥かに大物なのである。立場が違うというのはこのことである。



で、ゲス川谷が、「謝れ、謝れといわれても……」みたいなことをいまさらいいだすのなら、なぜ最初に謝ってしまったのか? なのである。そしてこれには、ゲス川谷いわく「オトナの事情が……」らしいのである。バカである。本当にバカである。これでは最初から自分がなにをやっているのか、少しもわかっていないということではないか。



コマーシャルベースの世界で大物といえば、これはもうとうぜんオトナの事情のカタマリである。そこに手を出したのである。とうぜん圧力がかかる。で、簡単に折れて謝る。しかし圧力が遠のいたと思ったら、またなにかグチグチいいはじめる。



そもそも基本的にそこでオトナの事情に呑まれてしまったのなら、もうなにもいう資格はないのである。ゲス川谷、口を開くたびにバカを露呈していく。と、まあ、こういう話になったとしても、しかしまだ「炎上」はしないのである。



「炎上」するためにはもうひと押し、ゲス川谷が「1億人敵に回してもオレは関係ねーから」みたいな、柄でもない強気の悪態を吐かなければならないのである。あ、炎上するのはこっちか。



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ともあれみんなを怒らせる強烈な悪態をついたとする。すると1時間も経たないうちに未知の第3者からの批判のコメントが殺到する。で、数時間のうちには、そうした状況がネット上に伝えられて拡散するのである。



さらに1日か2日経てば個人情報が細かく特定され、いっそうの攻撃の対象となるのである。たとえば、どういうわけかマンションのベランダに落ちてきたパンティをかぶって喜ぶ姿が撮影され、晒されていたりするわけである。この状態がようやく「炎上」である。



「炎上商法」という言葉がある。しかしこの場合の「炎上」は、いままで述べてきた「炎上」よりはずっとおとなしい。「炎上商法」は、わざと否定的な意見、批判を盛大に集め、それでニュースバリューを得て知名度を上げる作戦である。あるいは有料のBlogページなどに大量に閲覧者を招き入れてそれで稼ぐ。であるからここでの「炎上」は、盛大に批判される程度でおさまってくれるのが望ましいのである。



さらにいえば、「炎上商法」は、盛大に批判されて影響を受けるような正業、というか、はっきりとした仕事をもっていない人間がやりやすいのである。いってみれば中身のない「ガワ」だけの人である。



たとえばただいま飛ぶ鳥を落とす勢いのガリガリサリ=加藤紗里(25)である。「私は素人なので引退はない」という言葉は、もうこれ以上ないほど端的に「中身」がないことを語っているのである。ガワガワサリといってもいいくらいである。



しかし「炎上商法」は、人の役に立つコトやモノをつくったり広めたりするのではなく、故意に批判やあるいは反感、嫌悪感を煽って収益に結びつけようとするのである。「炎上商法」のおかげで世の中にもたらされるのはイヤな感じだけなのである。これはマーケティングのなかで最低の部類である。



そう考えると、「炎上商法」で稼ぐ人々は、いわばネット上の殴られ屋みたいなものである。わざと殴られて金を稼ぐ。「炎上は儲かる!!」とのたまった新山千春(35)という人は、そのあたりのことをどう考えておられるのであろうか? もしかするとこれもまた新たな燃料投下のつもりだったのかもしれない。しかしまったく気付かなかったのである。すまぬ。



 

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ちなみに「炎上商法」とは英語でなんというのであろう?「Flame Marketing」ということになるのであろうか? ちなみに私の場合は「Bicycle Operation」(自転車操業)である。



さらにまた話はそれるが、翻訳小説など読んでいると、ときどき、いや、たまに「おまんこ野郎!」という言葉が出てくる。「Fuck You !」のことだと思うのだが、まったくしっくりこない。日本語で「おまんこ野郎!」といわれたこともないし。



だいたい考えてみれば、「おまんこ野郎!」は「おまんこ」にも「野郎!」にも失礼ないい方である。これがぴったりくるのはLADYBABYのレディビアードくらいのものである。



では、「Fuck You !」はなんと訳せばいいのであろう? 直訳すれば「お前をヤれ!」である。つまり「オナニー野郎!」である。しかし、なんとなくせせこましくて「Fuck You !」の、見方によってはたいへんおおらかに下品な感じがない。



単純に意味で追っていくと「お前をヤれ!」→「オナニー野郎!」→「勝手にしろ!」である。「勝手にしろ!」。ナイスである。ナイスではあるが、これはこの場合、日本語としてはすでに意味が二重になっている。「勝手をしろ」と「勝手に(何かを)しろ」である。とうぜん後者をイメージさせたいのだが、厳密性に欠ける。しかも耳慣れた日本語であるが故に「Fuck You !」とは結びつきずらい。



そこで厳密性を確保して「Fuck You !」を容易に連想させるために漢字にしてみる。「勝手に為ろ」。読みずらいのなら「勝手にシろ!」とカタカナを入れるのも手ではある。とはいえどれもこれも現代の日本語としてはピンとこないうえにあまり面白みがない。考えてみると難しいものである。



でも、いったい誰だろうなー。最初に「おまんこ野郎!」を考えた素敵な人は。4文字言葉ってとこにこだわってたのかなー。そっちのほうが気になるなー。突然ではあるが「ちんぽ」のラテン系発音は「ティムポ」である。ああ、こういうことをボーッとアタマのなかで追いかけているあいだに私の3月10日、水戸の日も過ぎていくのである。



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さて、ここで炎上させる側の心理である。もちろん「炎上商法」であるとは知らずに突撃するわけである。コイツにこれだけはどうしてもいってやらなければならない、というような義憤にかられているか、ちょっと冷やかしてやろうか、という気分である。



で、だいたいの場合は黙殺されるのである。黙殺されると、たいへんに腹が立つのである。で、この段階で立派な客になってしまっている場合もあるのである。そうこうしているうち、さらに何度か黙殺されれば、今度は黙殺されないようにしたい、と思うのが人間である。



で、最初は偶然目にふれたトピックについて、あまりに偏った発言であるとか、行政の愚策、エゲツない商行為、目に余るふるまいなどなど、もっぱら自分自身の正義感にもとづいて反応していたものが、いつのまにか抗議、批判が集中しそうなトピックを探すことになる、というのは、そんなに飛躍した話でもないと思うのである。



テレビは少数の人間が大声で喚くことで影響力を発揮する、これに対してインターネットは無数の小さな声が集まって力になる、と誰かが語っていたのである。確かにそうである。同じ考えの者が無数にいなければ力にはならない。



ということで、炎上させる側としては、反応するだろうと思われるグループのなかの最大公約数的意見に流れていく傾向も、ひとつあるような気がするのである。ネット世論というヤツである。



 

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一方、「炎上商法」屋さんたちも、より多くの批判や反対が集中しそうなトピックを演出するようになる。そんなこんなで、本来あるはずのなかったすったもんだが形成されるのである。迷惑な話である。



ではあるが、拝見していると、炎上ネタをつくり続けることはそう簡単ではないようなのである。新山千春も最近は炎上しているという話を聞かない。その点、いまのところガワガワサリ=ガリガリサリ=加藤紗里は、たいへんうまくやってのけているのである。



たぶん「炎上商法」屋さんには、みんなの賛同、共感を得るよりも非難や批判を受けるほうがたやすいという思い込みがあるのである。可愛がられるのはたいへんかもしれないが、嫌われるのは簡単。ほんとうにそうか?



可愛がられることのほうがずっと簡単だと私は思うのである。しかしそれは嫌われたり憎まれたりするよりもネット上では金になりにくい、ということなのである。「嫌儲」なる言葉がネット上にはあるらしいのである。「ケンチョ」と読むのか? 「ケンチョ」、おかしくないか?



「嫌儲」、儲けというものを嫌う気持である。一種、潔癖ではある。しかし、可愛いヤツを育てる気持ちももってもらいたいわけである。人を育てるのには金がかかるのである。お願いだから。(了)




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