リオデジャネイロオリンピックの閉会式(日本時間2016年8月22日8時〜)からほぼ丸2日経とうとしている。トホホな気分は消えない。トホホなのは次回開催都市・東京への引き継ぎ式、「フラッグハンドオーバーセレモニー」というヤツと、続いてのプレゼンテーションである。なんというのか、見事なまでに自覚、思慮、中身がない。ああ、いまのニッポンはこれなのだなあ、と深く納得しつつトホホである。
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まずはフラッグハンドオーバーセレモニーで流された音楽である。プレゼンテーションにかかわるクリエイティブスーパーバイザー、椎名林檎(37)の『望遠鏡の外の景色』である。モノゴトを深く捉えることができず、ただ直感的にセンセーショナリズムをくすぐることしかできない椎名林檎なので、やらかすとは思っていたけれどもやらかしてくれた。えっと、先に書いておくと、私は椎名林檎が大嫌いである。椎名林檎ほど“ロック”という概念を自分に都合よく隠れ蓑に利用している輩をほかに知らない。
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『望遠鏡の外の景色』は野田秀樹(60)演出の舞台『エッグ』のために書き下ろされた曲である。『エッグ』については『LITERA』(2016年8月23日配信)に少し詳しく書いてあるので、その抜粋をご紹介させていただきたい。
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《〜『エッグ』という舞台は、1940年の幻の東京オリンピックを戦争とナショナリズム発動の装置として批判的に描いた内容だったからだ。しかも、舞台は途中で1940年代の満州に移り、731部隊による人体実験まで描かれるという踏み込んだものだった》
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感覚を頼りにうわべエッジのきいたイメージだけを弄ぶ椎名林檎の誤摩化しのグロテスクさに辟易する。まるでやたらと触覚の長い昆虫のようでもある。2012年のロンドンオリンピック開会式でもフィルムショーでちょろっとザ・クラッシュの『ロンドン・コーリング』やセックスピストルズの『ゴッド・セイブ・ザ・クイーン』が流れてたからOKなんじゃなーい? ってか。ああ、目に浮かぶ。
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感覚を頼りにうわべのイメージだけを弄ぶ、というのは平たくいうと、「これとこれをくっつけたらカッコいいんじゃない?」でカンタンに一丁上がりにしてしまうことである。海外音楽の模倣に終始してきたニッポン大衆音楽の、もはや伝統のお家芸である。オリジナリティ? なにそれ、である。
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しかししかーし、わがニッポンの「これとこれをくっつけたらカッコいいんじゃない?」精神は、続いて流された『君が代』でさらにさらーに強烈に発揮されたのである。
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中継でお聴きになって、いつもと違う感じを受けた方も多いと思う。いつもと違ったのは、なんとそれが『君が代』であるにもかかわらず、コーラスの和声進行が古典的な賛美歌なのである。賛美歌。キリスト教音楽。あんたバカなんじゃないの(by出川哲朗・52)、である。『君が代』といっておいて、元ネタがキリストさま、マリアさまを讃えているのではお話にならないではないか。
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この『君が代』の編曲は三宅純(58)である。3000曲以上も作曲したという「CMの王様」であり、制作手法はハイブリッド=「これとこれをくっつけたらカッコいいんじゃない?」である。ニッポンはいつからキリスト教国家になったのであろう? くっつけるにもほどがある。 ニッポンなんてこんなもん? あーイヤだイヤだ。
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と、冒頭でほぼ絶望の淵に立たされてしまったのだが、次に目にしてしまったのが、安倍晋三首相(61)のスーパーマリオである。渋谷から土管を潜ってエスタジオ・ド・マラカナンに現れたのだそうである。一部には土管から登場してからスーパーマリオのコスチュームを外しにかかるまでのタメが足りない、という批評があったけれども、なにをいっておるのか、である。そんな批評でお茶を濁してはいけない。
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安倍晋三スーパーマリオの発想は、誰がどう見ても2012年ロンドンオリンピック開会式からの丸パクリではないか。同じ年に公開された007シリーズ第23作『Skyfall』のパロディ。ダニエル・クレイグ(48)とエリザベス女王(90)によるスカイダイビングの完全な二番煎じであろう。忘れていたとはいわせない。あちらが007ならこっちはスーパーマリオ。目に浮かぶ。しかし、それにしてもどうしてこうロンドンオリンピックばかりを見ているのであろう。そうか。もうそれ以上さかのぼってリサーチするのさえもメンドくさいか。そうかそうか。
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しかもあちらはバッキンガム宮殿からヘリで会場上空へ、そしてスカイダイブという絢爛豪華さ、派手さなのに、こちらはサバンナ八木真澄(42)を思い起こさせるアニメの穴掘りである。あー、貧乏くさい。イヤだイヤだ。ところでここのところのくだりでいちばん気になっているのは、一部でいわれている「安倍マリオ」という囃し方である。この「アヴェ・マリア」に引っ掛けたとも受け取れる洒落は、さっきの賛美歌『君が代』への皮肉なのであろうか? そんなワケないか。
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あっれー!! 夏目三久(32)、妊娠だってよ。夏目三久っていっつもコンドームもち歩いている印象なんだけどなあ(by子どもの父、有吉弘行・42)。いやー、こっちもハイブリッドだなー。異種交配。「これとこれをくっつけたらカッコいいんじゃない?」。
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そういえば夏目三久、4月にまぶたを腫らしていたけれども、妊娠するとまぶたも腫れるのか? いやいや、ニュースによると
《〜夏目は14年からTBS系帯番組「あさチャン!」の司会を務めている。同番組は体調を見ながら続け、最長でも来年3月に降板する予定》(「日刊スポーツ」2016年8月24日3時0分配信)
なのである。最長来年3月まで、なのであるから、妊娠はもっと最近である。早めのこの時期の発表になったのは、おそらく例の高畑裕太(22)の事件にほどよく紛らそうという魂胆に違いないのである。あざといのう。
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うーん、と夏目三久は『マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日)を3月いっぱいで降板していたのである。つまり〈3月:共演番組なくなる〉→〈4月:まぶたがはれる事件発生〉→〈6、7月くらい:妊娠〉である。
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あるいは「最長来年3月まで」という縛りがなければ、4月のまぶたの腫れは産む! 産むな!! の大喧嘩なのだろうけれども……。そういえば結婚は未定だというし、たぶん、今回の情報は夏目三久側からのリークで、有吉弘行としては、ほんとうは逃げたいのであろうのう、と邪推するのである。とにかく夏目三久、と有吉弘行、メンドくさそうな感じの2人である。たぶんあまり人は近づかない。
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おっと、で、話を戻そう。リオデジャネイロオリンピックの閉会式中継を見ていて安倍マリオまできたところで、おおげさではなく、絶望と落胆のあまりほとんど息も絶え絶えになってしまっていたのである。もう、ゲンナリ萎れていたのである。このままではどうなることか。ニッポンはどうなることか。
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ところが、ダンスパフォーマンスがはじまると、予想外にも少し息を吹き返したのである。光るワイアーフレームの立方体だとかAR(Augmented Reality=拡張現実)だとかで、ハイテクイメージの演出がさかんにされていて、しかし中身は空っぽだったからである。PerfumeとBABYMETALで名を馳せた振り付けのMIKIKO先生(39)も出る幕なし。
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とにかく見ていてスッカスカのスッカラカンでラクだったのである。技術だけがあって哲学はゼロ。語るべき物語を見つけられていない。悲しみと怒りに打ちひしがれていた心には、それがかえって爽やかな癒しの時間だったのである。いいよー、これがニッポンなんだよなー、まったく。
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いいの、いいのである。また「これとこれをくっつけたらカッコいいんじゃない?」でテキトーな物語をデッチ上げられるほうがたまらない。もちろん、スポーツは生きた人間の精神と肉体が競い合うものであるから、いかにもまにあわせの無機質なハイテクばかりが前面に出ててくるなどとてもチグハグなのである。チグハグなのだけれども、いいの、いーの。気分はラクになったのであるから。
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とはいえ一方では、マスコミはすべからくこの奇態なプレゼンテーションを褒めそやしているのである。程度の悪いパクリと無自覚、無定見の産物に、モロ手を上げて「素晴しかった」の大合唱である。そして考えてもみてほしい。こんな箸にも棒にも掛からない翼賛報道がこれからあと4年間も続くのである!! どうしよう? なんだろう? なんなんだよう? ニッポン!! なんなんだろうニッポン!! なんなんだようニッポン!!
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気がつくと私は埃まみれの床に突っ伏し、ハラハラと大粒の涙を流していたのである。アーメン。(了)
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