2016年11月8日火曜日

過労自殺事件。電通が名指しで書かれたのははじめてか?



11月7日、電通本社および関西・中部・京都の3支社に厚生労働省による捜査が入った。今回の捜査は強制捜査なので隠したり拒否したりはできない。視野には労働基準法違反容疑での、めずらしいことだけれども刑事事件としての立件があるらしい。



そもそもはこの電通の事件、新人の女性社員が自殺をし、過労死と認定されたことがきっかけになっている。女性社員が自殺したのは2015年12月25日、認定を受けたのは今年9月30日である。24歳であった。



電通では1991年にも入社1年5ヵ月目の24歳の男性社員が過労自殺している。さらに一連の報道の流れのなかで、新たに2013年に病死した30歳の男性社員も過労死として労災認定を受けていたことが明るみに出た。厚生労働省としてもこれは看過できない、となったのであろう。実際に動いたのは厚生省内の「労働局」そしてその下部の出先機関である「労働基準監督署」である。



電通は強者の論理に貫かれた会社である(コネ入社と支店以外の地方拠点は除く)。であるからまあよく働く。というか一生懸命働く。若手営業マンの嫁が夫の足りない営業接待費を稼ぐために夜の仕事をしていたという感動エピソードも実話である。それを聞いた私は、おお、ゲスの世界へもうあと一歩、などと思ったものである。



そんなヤらしい、三文ポルノ小説みたいなことを想像するほうがよっぽどゲスではないか? うむ。難しい問題である。しかしゲスだと知っていてゲスったほうが、勝ち抜くための努力だとかなんだとか思い込んでゲスるよりもいろいろな意味で健康的であるということはいえる。人間は崇高な行いと勘違いしてゲスることさえあるので気をつけなければならないのである。



それにしても、と思うのは、人が命を落としているのであるからもちろんこれはたいへんな出来事で、厳しく反省され、是正されなければならないのであるけれども、しかし社会的に見れば、どうしてここまでのオオゴトになったのだろう、といぶかしい感じは正直ある。



昨年、2015年に東京、大阪の両労働局に設置された「過重労働撲滅特別対策班(通称かとく)」のお披露目である、というような見方はしたくないのである。たしかにその側面はあると思うけれども、お披露目の一発花火では困るのである。過重労働に泣いている労働者は多いのである。このあいだも知り合いが「つい寝落ちしちまった」、と額にキーボードのあとをつけていたのである。テンキーあたりの形がコメカミにポッコリ。「かとく」にはぜひ頑張ってやり通していただかなければならない。過重労働にならない程度に。



電通における過重労働問題がオオゴトになっているのは、事件そのものの影響よりもむしろマスコミの取り上げ方に拠るほうが大きいと思う。それほど新しい情報もないのに連日、朝昼晩のニュースに乗っている印象がある。バラエティのほうはまだそれほどおおっぴらではないけれども。



“おおっぴらではない”といういい方をしたのは、電通はマスコミタブーであるからである。大手広告代理店はメディアにとってスペースやタイムを買ってくれる大切な顧客なのである。ゆえにテレビ局、出版社などの広告営業と呼ばれるセクションでは代理店の人間を揉み手をしながら接待したりなんかしているのである。嫁を夜に働かせているかは知らない。



であるから電通にヘソを曲げられて広告の出稿を止められてはたいへんだ、となって自粛しているのである。いまや電通こそネタの宝庫なのに、もったいない。たとえば2020年の東京オリンピック・パラリンピックに関するアレコレである。



「5月11日、英紙『 ガーディアン 』のスクープによって東京五輪招致委員会が電通を介して開催地決定の投票権を持つ国際陸上競技連盟(IAAF)のラミーヌ・ディアック前会長の息子に2億数千万円の裏金を支払っていた事実が発覚した」(「ビジネスジャーナル」2016年7月30日配信)。



この件に関してはフランス検察当局が鋭意捜査中らしいので、日本マスコミの見事なバックレにもかかわらず、オリンピック・パラリンピックは返上されてしまいました、となる可能性さえなきにしもあらずらしいのである。



また東京オリンピック・パラリンピックについては、乙武洋匡(40)をまずは今年7月の参議院議員選挙に通し、それから2018年2月に東京都知事の任期が満了になるはずだった舛添要一(67)のアトガマに据え、2020年の開催を牛耳ろうという魂胆もあったのである。



しかしご承知の通り乙武洋匡も舛添要一も木っ端みじんになってしまったのである。4月5日の乙武洋匡の誕生日パーティは「立候補決起集会」になる予定であったのに「懺悔の会」になってしまったのである。悲しいことである。不倫の懺悔なんかに会費1万円はボッタクリである。



いわゆる障がい者スポーツをこれからの有望なビジネス鉱脈の一つと位置づけている電通であるので、乙武洋匡をまだ完全には見捨てていないという説もある。これは公職を金儲けのビジネスに利用しようとしているわけでまったくゲスなのであるけれども、なぜだか当たり前だと思われているふうなのがいまの日本である。



さて、どうしてその電通の労働基準法違反事件がこれほどノビノビと報道されているのか? である。まずいえるのは、テレビ局などの報道部門はこれで長年溜め込んできたガスを抜いているのだろうなあ、ということである。さんざん抑えつけられ我慢してきた電通案件をおおっぴらに扱えるのである。少しはストレス解消になる。



いっぽう電通としてはこれに圧力をかけるのもオトナ気ないし、報道されてもこの程度のことであればかえってその他もろもろのスキャンダルの隠れ蓑になってくれるのではないか、と考えているのだろうと思う。こんなことでいまさらスキャンダル潰しだとネット上で騒ぎ立てられ、それがひきがねとなってオリンピック・パラリンピック誘致に関わる裏金問題を俎上にされても困るのである。



しかしながらもうすでに電通の巨悪イメージは広く浸透していて、直接スポンサーに接する営業の現場ではやりずらいという声も上がっているのである。三菱自動車など羨ましがっているはずの会社はたくさんある。世のなか「ウチもようやく電通さんに仕事を受けてもらえるようになった」と涙にくれる崇高な経営者ばかりではない。



私にも働きすぎて命を落とすかもしれない危険な職場で働いていたことはある。丸1週間職場に缶詰になることくらい、それほどめずらしくなかった。思い出した。カフェインの摂り過ぎで両手が冷えきってしまったこともあったのである。自殺者もいた。どうして無事に生きながらえたかといえば、いまもむかしもゲスだからである。仕事に向かうのに崇高な気持ちなどまったくなかったし、いまもない。



そんな私が徹夜をしながら繰り返し呟いていた歌のセリフ部分があったのを思い出したのである。ご紹介しよう。海援隊の「母に捧げるバラード」である。武田鉄矢は大嫌いだけれども、これは地方出身者の怨念を歌い上げた佳曲である。とくに最後の独白、ラストから2行目のセリフはいい。呟くたび、どっちみち死ねってことかよ、とゲスゲスした気分になってくる。



〈最後の独白部分〉

鉄矢ひとつだけいうとくがなあ 人さまの世のなか出たら

働け 働け 働け 鉄矢 

働いて働いて働きぬいて 休みたいとか遊びたいとか

そんなことおまえいっぺんでも思うてみろ

そん時は そん時は死ね

それが人間ぞ それが男ぞ

おまえも故郷をすてて花の都へ出てゆくかぎりは

誰にも負けたらつまらん 輝く日本の星となって帰ってこい

行ってこい あんた何処へでも行ってきなさい



全然関係のない話ではあるけれども、どうして「セクシー女優」とか「艶系女優」とかメンドくさいいい方をするのであろう? 「AV女優」、あるいはむかしむかしのように「本番女優」ではいけないのであろうか? こんなふうに仕事についての小手先のごまかしにのせられていると、ロクなことにはならないと思うのである。



ほんとうに誰にも迷惑をかけず、世のなか人のためになっている仕事がどれだけあるというのであろう? そうだ。九州八女市出身、なんでも知っている堀江貴文(44)に聞いてみよう。(了)



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