結婚相手の条件は月収30万円以上、見た目、外見にはそんなにこだわらない、とつい最近発言していたのは、たしか山本美月(24)だったと思う。映画『貞子vs伽椰子』のプロモーションがらみのインタビューではなかったのかな、と思うのだけれどもしかし、その記事がどこを探しても見つからないのである。心もとない話で恐縮である。
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それにしても今日び、月収30万円でとりあえず女優の夫にエントリーだけはできるのである。これを横澤夏子(25)がいうのなら、なにぃ30万? ふざけんじゃねえ、贅沢だよ!! という感じでわかるのだが、山本美月である。
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これまでエントリーさえできずに人生の歓びを見逃し続けていた私には、まるで夢のようではないか。なのにどうして確かな記憶として残っていないのだろう? 歓びのあまり軽い脳シントウでも起こしていたのかもしれない。
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古今東西、女優の結婚相手といえば大金持ちと決まっているのである。金さえあれば年齢とか家柄とか、そんなことは一切問題にならない。というか、ジジイになればなるほど余名は短いわけだから、かえってそのほうが好都合でもある。後妻ビジネスなどという言葉さえあるくらいだ。
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たとえば20代後半、27、8で結婚してその後10年くらいで死んでくれれば、遺された自分はまだ30代。がっぽりいただいた遺産で新しい人生をはじめるのにも、まだまだ十分に若い。子どもだって産めそうだし。
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一方、ジジイとしても結婚するなら若くて美しい女がいい。しかも最近は勃起不全の治療薬もいろいろある。よく男は死ぬまでエロいといわれてきたけれども、勃起不全治療薬の普及は、その欲望に命を吹き込んだのである。欲望に命を吹き込む。なかなかの表現ではないか。
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というわけで統計には出てこないものの、確実に腹上死が増え続けているだろう。でもなー、いきなりがっくり脱力して白眼を剥き、首筋に涎でも垂らされたりしたら、イヤだよなー。
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妄想はさておき、金である。美人と結婚したければ金である。これから結婚生活がはじまるというのに、いきなり金婚である。IT企業の幹部、プロスポーツ選手、パチンコ店の息子、肩書きはいろいろと違うが、正味の話は金である。
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大沢ケイミ(22)の旦那は建築関係? そうですか。たいへん申しわけないが、私は大沢ケイミなど女として認定していないのである。金を入れれば何かが出てくる自動販売機だと思っているのである。いやマジメな話、あんな女が家にいて四六時中バカみたいな話しをされたら、私の正気は3日ももたないだろう。
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しかし、今日もそんな荒れ模様のなか、それほど金はなくてもモテる職業があったのである。バンドマンである。そう、上野樹里(30)だってTRICERATOPSの平野唱(40)と結婚したのである。たしかにTRICERATOPSは派手さはないけれどもいいバンドだ。しかし稼ぎはそこそこだろう。父が和田誠(80)、母が平野レミ(69)でなければ、ここまで続けてこられたのか疑問なくらいのものである。
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伊東美咲(38)の義父のパチンコ店なんか年商約2000億円である。天下のジャニーズ事務所の2つぶん。一方、平野唱の収入はといえば、きっと上野樹里のほうが遥かに多いに違いないのである。そう考えると唱は快挙を成し遂げたといえるのである。
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過去を振り返れば、バンドマンとの有名なカップルとしては、結婚まではいかなかったけれども、吉高由里子(27)とRADWIMPSの野田洋次郎(30)がいた。おお、そういえばベッキー(32)の不倫相手はゲスッチョ川谷(27)であった。いうまでもない。ゲスの極み乙女。のリーダーである。
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飯島直子(48)の前夫はTUBEの前田亘輝(51)である。しかしこちらはずいぶん売れまくっていたので、ここでいま話題にしている、金がなくても……、のバンドマンとはちょっとニュアンスが違うのである。
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問題は、なぜバンドマンがモテるのか? である。そこがわかれば金はなくても、そう見た目がよくなくても、つまりはこんな私でも少しはモテるきっかけが掴めそうな気がするのである。
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男が女にモテるための要素は、金、見た目、そして3番目に自信である。なんの根拠も裏付けもなくても、ただ自信満々にブイブイいっている男に女は弱い。まあ、できるだけ強い子孫を残すという生物学的な使命を担っているわけだから、ウソでもホントでも強そうな男に魅かれるというのはわかる。
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そして自信は、ただ黙っていては伝わらないのである。男は雄弁でなければならない。そしてその雄弁で自分以外の男をすべからくボロクソにけなさなければならないのである。まさに男の風上にも置けないのだが、私のこれまでの経験からいうと、やはりそういう男がモテるのである。
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では実際に、バンドマンにそういう男が多いのであろうか? 違うような気がする。なんだかんだいっても音楽の世界、実力はすぐにあからさまになる。だから根拠のない大言壮語のたぐいは入り込む余地がない。まあ、これがプロの一線級のスキルをもった者同士ということになれば、また話は別だけれども。
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金も、見た目のアドバンテージも、そして自信もないバンド野郎がなぜモテるのか? おお、そうか。ダメダメ野郎の破滅型の魅力というのがあるのかもしれない。
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たぶん10年ほど前くらいまでだと思うけれども、20代も半ばを過ぎて「バンドやってます」ということがとんでもなく恥ずかしい時代があったのである。バンドで飯を食っていけるようになるかどうかはほとんど20歳そこそこまでが勝負で、それ以降はただダラダラとしがみついているだけ、という蔑みの目で見られていたのである。
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アルバイト暮らしで、年に数回なんとか費用を捻出しては小さなライブハウスで演奏し、で、客とモメてケンカ、みたいな暮しである。どうなんでしょう? で夢だけは雄弁に語るという。うーん。私に夢はないので、そういうのはちょっとムリだよーん。
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するとどうすればいい? いやいや、まだアセることはない。和田唱は現在40歳なのである。TRICERATOPSは1995年の結成だから、今年で21年目に入る。つまり、大切なことはしつこくやり続けることなのである。夢はなくても。それほどのビッグネームにならなくても、40歳まで頑張っていればなんとかなるかもしれないのである。夢はなくても。しかしもし万一40歳まで頑張ってもダメだったらどうする?
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しかたがない。一生を独身で過ごしすかない。いいではないか、別に女ばかりが人生ではない。え? それから先の仕事のこと? どうやって食っていくかってこと? ああ、そこか。うむ。なんだかよくわからないが、肺炎とかそういう病気になればそれで生きていけるような気がしないでもないのだが、ダメか?
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それにしても、一般社会において、好きなタイプはバンドマンという女が果たしてどのくらいいるのだろうか? 冷静に考えると、決して多くはないと思われるのである。つまり、バンドマンを好きになるタイプの女は少数だがこの世の中に存在し、バンドマンは活動を通して網を広げ、それを捕まえているのである。
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であるから、場合によってはこれからでもバンドを結成するかもしれない私としては、どんな女がバンドマンを好きになるのかを確認しておかなければならないのである。私にだって得意、不得意はある。好き嫌いをいえるほど立派な人間ではないが。
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上野樹里(30)は平野唱に17年間も憧れていて、生まれてはじめて買ったCDもTRICERATOPSだったという。17年前といえば1999年で、TRICERATOPSがポカリスエットのCM曲「GOING TO THE MOON」でブレイクした年である。
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それにしても17年前、上野樹里はまだ13歳である。13歳の女子中学生にTRICERATOPSのドライブのきいたハードロックはどうなのだろう? まあ、少し変わった子どもには違いなかったろうと思う。
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吉高由里子の場合はよくわからない。わからないのだが、どことなく上野樹里と同じ臭いがする。この2人、共通するものをもっているのである。私服が素晴らしくダサいとか、酒を好むとか、なんとなくナチュラル志向だとか、天然だとか。ああ、なんだか“アングラ”が流行っていたころのお姉さんっぽいのである。ジーンズのエスカルゴスカート。懐かしいのう。
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しかし、それにしても上野樹里だとか吉高由里子だとかいうタイプはそうとうメンドくさそうではないか? おおっと!! いつまでもそんなことをボーッと考えているところへ、朗報というか、訂正を求められる情報が出てきたのである。
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先ほどの、結婚相手の条件は月収30万円以上、見た目、外見にはそんなにこだわらない、とつい最近発言していたというのは、山本美月ではなく、なんと蒼井そら(32)だったのである。たいへん失礼をしてしまったのである。どこでどう間違えただか。
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しかしこの、なんの脈絡もなく飛び込んできていた『蒼井そら(SOLA AOI)(aoi_sola)ツイッター』のまとめ記事を見ると、感情の表面には抑えきれないうれしさが泡立つものの、深い哀感もまた同時に湧いてくるのである。そうだ!! 私には蒼井そらがいる!! とはとても大声でいい切れない、泣き笑いの気分である。『Techinsight』(2016年5月23日 配信)から抜粋しよう。
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《5月22日、蒼井そらが「ああ、早く日本に帰りたくてうずうずしている」と中国の撮影現場から『蒼井そら(SOLA AOI)(aoi_sola)ツイッター』にてつぶやいた結婚観をまとめると次のようになる。
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結婚するならば相手の収入は「月30万くらい」で「毎年海外旅行に行ければ」よく、「お金持ってる人って、時間作ってくれないからタイプじゃない」そうだ。ルックスについては「外見はあまり気にしないよね。タイプはあるけど、結局付き合う人って顔で選んでない」という。一方でイケメンでも「性格悪いとか論外」と内面重視らしい。
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年齢は28歳~45歳程度、笑いのツボは同じで「ずっと笑っていたいよね」と望んでおり、「何より1番に想ってくれる人」「相手の両親の世話をしたいと思う人と結婚したい」「結婚しても仕事を辞める理由はないが子育て優先にしたい」となかなか細かい。
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彼氏の前では「クソ甘える派」とカワイイ面を明かしながら、男前と金持ち「どっちも信用できない」という蒼井そらの感性は一般的な男性にも光を差したのだろう、「そらちゃん天使か女神にしか見えない」と喜ぶフォロワーもいた。ただ、彼女も「突然イケメンIT社長と結婚したらごめんね(笑)」とその限りではないことを補足している。
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ちなみに彼女とフォロワーによるこうした“結婚大喜利”はおよそ5年前から度々行われているという。「大丈夫です。意地でも結婚しますので」と言い切る蒼井そらだが、ファンとしてはこの大喜利がいつまで続くのか複雑な気持ちで見守っているようだ。》
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おわかりいただけただろうか、抑えきれないうれしさと深い哀感、やがてくる絶望……。泣き笑いの理由が。ここで蒼井そらは、はっきりと私、そして私のような男どもを狙い撃ちしているのである。それがあまりにも的確だから、「天使か女神にしか見えない」のである。
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しかし蒼井そらは中国では大スターである。「新浪微博」(中国版ツイッター)のフォロワーは1500万人を突破しているのである。清涼飲料水のCMにまで出演したのである。
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したがって、「月30万円くらい」が本音であるはずはない。そんなことはない。絶対にない、ない、ない、ないのである。それもまた手に取るようにわかってしまうである。いわゆるリップサービスでしかないのである。それも、あったりまえじゃんそんなの、といわんばかりの。そこでこちらとしては、心の奥から深い哀感が湧いてくるのを禁じ得ないのである。
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結局、金もなく、イケメンでもなく雄弁でも自信満々でもなくバンドマンでもない私は、ひたすら無口になって社会の片隅でひとり、なんの楽しみもなく、あの世からの迎えとやらを待ちながら、孤独を生き続けるしかないのである。こうなったらもう、同情をひくしか手はないのである。(了)
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